この記事は、すでに事業を営んでいる小規模企業の社長様や、これから札幌で起業札幌で開業をお考えの方向けに執筆しています。

会社経営において避けて通れないのが「社会保険料の負担」です。社会保険料は個人・法人の合計負担率が役員報酬の「約30%」にも達します。例えば、月100万円の役員報酬を取っている社長の場合、個人・法人を合わせて年間約360万円もの社会保険料を支払っている計算になります。

個人と法人のお金の区別が厳密ではない小規模企業の社長にとって、この「3割」という負担はそのまま自分自身の支出に直結するため、金銭的な負担感は相当なものです。

しかし、今回ご紹介する「役員賞与(事前確定届出給与)」を活用したスキームを使えば、そんな社会保険料を合法的に大幅に削減(先ほどの例では年間150万〜200万円以上の削減も可能です!)することができます。手元のキャッシュフローを最大化したい方、そして札幌で節税に強い税理士をお探しの方は、ぜひ最後までお読みください。

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1. 社会保険料削減策(事前確定届出給与)の仕組みと大枠

今回の社会保険料削減スキームの核となるのは、毎月の「役員報酬」の比重を下げ、その分を「役員賞与(事前確定届出給与)」としてまとめて支給するという方法です。このスキームを成功させるための重要なポイントは以下の2点です。

重要なこと①:役員賞与にかかる社会保険料には「上限」がある

毎月の役員報酬に対する社会保険料は、報酬額が高くなるにつれてどこまでも上がっていきます。しかし、賞与(ボーナス)にかかる社会保険料には明確な「上限」が設けられています。

具体的には、健康保険の上限(年間累計573万円)や、厚生年金保険の上限(1ヶ月あたり150万円)が存在します。賞与額がこの上限を超えていれば、例えば600万円の賞与であっても、1,200万円の賞与であっても、かかる社会保険料の金額は頭打ちになり変わりません。

重要なこと②:健康保険料・所得税・法人税の「計算期間のズレ」を利用する

税金や保険料には、それぞれ計算対象となる「期間」が異なります。

  • 健康保険料の計算期間:4月1日〜翌年3月31日
  • 所得税の計算期間:1月1日〜12月31日
  • 法人税の計算期間:各法人の事業年度

所得税は「累進課税」であるため、1年の計算期間内に所得が極端に大きくなると税率が跳ね上がってしまいます。そこで、上記3つの計算期間のズレを巧みに利用し、「社会保険の1計算期間(4月〜翌3月)の中に、法人2期分の賞与を収めつつ、所得税の1計算期間(1月〜12月)における所得の極端な偏りを防ぐ」というテクニックを用います。

このズレを利用することで、例えば「今年の4月」と「来年の3月」の賞与合計額1,000万円に対して先ほどの上限額を充てるなど、劇的な削減効果を生み出すことが可能になります。

2. はじめに知っておくべき「社保削減スキームのデメリットと注意点」

手元の資金(キャッシュ)を増やす上で非常に魅力的なスキームですが、デメリットを把握しないまま飛びつくことがないよう、注意点もしっかりと解説します。

デメリット:将来受け取る「厚生年金」の受給額が減少する

社会保険料は大きく「健康保険」と「厚生年金」に分かれます。健康保険は、保険料を月々いくら払っていようが受けられるサービス(病院受診時の3割負担など)は一定です。そのため、健康保険料を低く抑えることに異議がある方はいないはずです。

これに対し「厚生年金」は、支払っている保険料の額により、原則65歳から支給される将来の年金額が変動します。つまり、今回ご紹介する社保削減策を使用した場合、将来の厚生年金の受給額が低くなってしまうというデメリットがあります。

ただ、エネルギッシュな経営者の多くは65歳で完全に引退される方が少ないのが実情です。現在の年金制度では、65歳以上でも一定以上の役員報酬(年収)がある方には、年金が減額・支給停止される仕組み(在職老齢年金)となっています。

不確実な将来の年金制度に過度な期待をするよりは、「今のうちに合法的な節税策で手元のキャッシュフローを改善し、事業投資や自分自身の資産形成で老後資金を稼ぎ出す」という考え方の経営者にとっては、非常に理にかなった手法と言えます。

注意点:法人税法上の「事前確定届出給与」の厳格なルール

法人税法上、役員に対する賞与を法人の経費(損金)にするためには、定められた時期までに「事前確定届出給与に関する届出書」を税務署に提出しなければなりません。

この届出の期限を1日でも過ぎたり、届け出た支給日・支給額と1円でも違う支給をしてしまうと、経費として認められず多額の税金が課されるリスクがあります。社会保険、法人税、所得税の期間を複合的に考える必要があるため、実行する際はご自身で調べ尽くすか、専門知識を持った税理士への相談が必須です。

3. シミュレーションで見るキャッシュフローの圧倒的改善力

実際にこのスキームを導入した場合、どのくらいキャッシュフローが改善するのでしょうか。当事務所で毎期ご提案しているシミュレーションの一部をご紹介します。

  • 従来の設定:役員報酬 月額100万円(年間1,200万円支給)
  • 見直し後:役員報酬 月額10万円(年間120万円)+ 役員賞与1,080万円(年間合計1,200万円支給)

支払う総額は同じ1,200万円ですが、この見直しにより、法人・個人合わせた社会保険料の負担額は年間150万円〜200万円近く削減できるケースがあります。

手元に年間150万円以上のキャッシュが残るインパクトは、小規模企業にとって逆境を跳ね返すための強い武器となります。この浮いた資金を、新たな広告費、設備投資、人材採用、あるいは万が一に備えたプール金として活用できるのです。事業の生存率を劇的に高める「本質的な節税」とは、まさにこのようなキャッシュフローの改善を指します。

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4. 札幌の起業・開業・創業のスタートダッシュを成功させるために

社会保険料が絡んだキャッシュフロー改善のスキームは、小規模企業の心強い味方であるべき税理士であっても、意外と提案を行っていない(あるいは仕組みを知らない)方が多いのが実情です。実際に、税理士変更で当事務所へいらっしゃったお客様にこの提案をすると、「そんな方法、前の税理士からは聞いたことも提案されたこともない!」と毎度驚かれます。

関口達也税理士事務所は、「過去の数字を処理するだけの作業屋」ではありません。札幌で節税に強い税理士として、札幌で起業札幌で創業を果たした経営者様が不利益を被らないよう、日々キャッシュフローの改善策を研究し、適切にご提案し続けています。

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また、起業時の手元キャッシュを最大化するためには、節税だけでなく「融資」による事前の資金確保が、黒字倒産を防ぐ最大の防衛策となります。札幌で創業融資を確実なものにし、万全の状態(キャッシュリッチ)でスタートダッシュを切りたい方は、こちらのページもご覧ください。

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まとめ

役員賞与(事前確定届出給与)を活用した社会保険料削減策は、制度を正しく理解し、税理士の綿密なスケジュール管理のもとで実行すれば、企業の財務基盤を劇的に強くする強力なツールとなります。

  1. 社会保険料の上限枠と計算期間のズレを最大限に活用する
  2. 将来の厚生年金受給額の減少というデメリットを天秤にかける
  3. 「事前確定届出給与」の厳格な手続きと支給日・支給額を必ず守る

これから札幌で起業・開業を予定されている皆様。事業を軌道に乗せ、長く生き残るためには、初期の徹底した資金繰りと継続的なキャッシュフローの最適化が命です。

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